動画を作りたいけれど、「何から始めればいいのか分からない」と感じていませんか?
動画制作は、企画・構成から始まり、撮影・編集、そして公開・運用まで、多くの工程があります。やみくもに進めると、時間もコストもかかるわりに、成果が出ない…ということになりかねません。
この記事では、動画制作の流れを6つのステップに分けて、初心者にもわかりやすく解説します。
今回の記事でわかること
- 動画制作の全体の流れ6ステップ
- 動画制作に必要なソフトや機材
- やっぱり外注!?と思ったあなたへ【動画制作会社を選ぶポイント】
さらに、よくある疑問や費用感、外注時の注意点など、プロの現場視点でお伝えします

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
動画制作の流れ|はじめに知っておきたい3つのこと
動画制作は、ただ「撮って編集するだけ」ではうまくいきません。
むしろ、カメラを回す前の準備段階で、成否が8割決まります。なぜなら、目的があいまいだったり、スケジュールが見えなかったり、関係者の動きが整理できていなかったりすると、現場での混乱や、成果の見えない中途半端な動画につながってしまうからです。
本当に伝わる動画をつくるには、
動画制作の流れ|はじめの一歩
- 動画を作る目的
- 期間
- 誰が作るのか?
この3つがしっかり見えていれば、あとの制作工程もグッとスムーズに進みます。
この章では、動画制作に入る前に確認したい3つの視点をお伝えします。
①動画制作の目的とゴールを整理しよう
結論から言うと、「目的があいまいなまま動画を作ると、ほぼ確実に失敗します」。
なぜなら、目的が定まっていないと、構成も内容も伝えたいメッセージもブレてしまい、結果として「誰にも刺さらない動画」になるからです。
たとえば、商品を紹介するつもりで動画を作ったのに、実際には会社の紹介に終始してしまい、肝心の商品があまり映っていなかった…というケース、よくあります。また、採用向けの動画なのに、雰囲気が堅すぎて学生に響かないなど、目的とトーンの不一致もありがちです。
だからこそ、まずやるべきは「誰に」「何を」伝えたいのかを言語化することです。企業のブランディングなのか、採用なのか、商品販売なのか、それによって構成も撮影方法も編集も変わります。
そして、動画の成果指標のKPIも設定しておきましょう。
成果指標のKPIも設定
- 再生数
- CV(コンバージョン)
- 社内理解度の向上
なぜなら、目指す成果が違えば、動画の作り方も当然変わるから、です。
②全体スケジュールと制作期間の目安
「動画制作って、どれくらい時間かかるの?」という質問、本当によく聞かれます。
結論を言えば、シンプルな動画であれば、1週間〜10日程度、しっかり作り込む場合は、1ヶ月〜2ヶ月程度を見ておくのが一般的です。
なぜ、そんなに差が出るのかというと、動画の種類やボリュームによって必要な工程が大きく変わるからです。
たとえば、ナレーションなし・アニメーションなしの簡単な会社紹介動画なら、比較的短期間で完成します。一方、シナリオ作りから俳優の手配、複数日程の撮影、アニメーション合成まで含むとなると、それだけ時間もかかります。
動画のタイプ | 制作期間の目安 |
---|---|
簡単な紹介動画(2〜3分) | 約1〜2週間 |
商品・サービス紹介動画 | 約3〜4週間 |
採用・ブランディング動画 | 約1〜2ヶ月 |
アニメーション動画 | 約1〜1.5ヶ月 |
③各ステップで必要になる準備・関係者もざっくり紹介
動画制作は、1人では完結しません。
各ステップで関わる人や準備すべきことが異なり、それを把握しておくことで「思ったより大変だった…」というギャップを防げます。たとえば、企画段階ではマーケティング担当者や広報との連携が必要です。
構成やシナリオでは、ライターやクリエイティブディレクターが入ることもあります。撮影にはカメラマン・照明・音声・出演者など多くのスタッフが関わり、編集ではディレクターとの密な確認が求められます。
フェーズ | 関係者の例 |
---|---|
企画・構成 | クライアント担当者、マーケ、企画プランナー |
シナリオ作成 | ライター、ディレクター |
撮影準備・本番 | 撮影監督、カメラ、音声、出演者、照明 |
編集・仕上げ | 編集者、モーショングラフィッカー、ナレーター |
納品・公開 | Web担当、SNS運用担当者 |
事前に誰がどこで必要なのかを把握しておけば、調整ミスや確認漏れも防げますし、トラブルにも強くなれます。
動画制作の流れ ❶企画・構成(目的とターゲットを明確にする)
動画制作の最初のステップ。それがこの企画・構成です。
この段階は基礎工事。なので、その後の撮影や編集でいくら頑張っても、良い動画にはなりません。
たとえば家を建てるときと同じで、動画もまずは「どんな動画をつくるのか」「どんな成果を出したいのか」を言語化する必要があります。
企画・構成
- 誰に何を届けるか?
- 動画の目的は?(KPI)
- 最適なフォーマットや長さを考える
この3つを企画段階で明確にすることが、成功のカギです。一つずつ見ていきましょう。
①誰に何を届けるか?
動画制作のスタート地点は、「ターゲット設定」です。
つまり、「この動画を誰に何を届けたいのか?」です。
たとえば、20代の就活生に向けた会社紹介動画と、50代の経営者に向けた製品紹介動画では、まったくアプローチが違います。同じ内容でも、言葉の選び方、演出のトーン、登場人物の服装まで変わってきます。そして、「動画を通じて伝えたいメッセージも、同様です。
①誰に何を届けるか?
- 会社の魅力なのか
- 商品の性能なのか
- ストーリー性のあるブランド訴求なのか
ここをあいまいにすると、結果的に「何が言いたい動画なのか分からない」となってしまいます。
②動画の目的は?(KPI)
動画を作る目的は、明確にしておく必要があります。
なぜなら、目的によって構成も演出もKPI(成果指標)もすべて変わってくるからです。
たとえば、
②動画の目的は?(KPI)
- サービスの認知度を上げたいのか?
- 問い合わせを増やしたいのか?
- 採用エントリーを促したいのか?
目的によってゴールが異なるので、当然アプローチも違います。
この目的が定まっていないと、「なんとなく作って、なんとなく終わる動画」になってしまいます。
また、KPIも事前に設定しておくことで、成果の評価ができるようになります。
YouTubeの再生回数?Webサイトへの流入数?問い合わせ件数?SNSでの拡散率?
数字で見える指標を持っておけば、「作って終わり」ではなく、「次にどう活かすか」まで考えられるようになります。
本音を言えば、動画制作ってどうしても“クリエイティブ寄り”に考えがちです。
でも、ビジネスとして動画を活用するなら、数字(KPI)と目的は必須。
この考え方があるかどうかで、動画の成功率は一気に変わります。
③最適なフォーマットや長さを考える
最後に、企画段階でしっかり決めておくべきなのが「フォーマット」と「尺(長さ)」です。
これは動画の“届け方”に大きく関わってきます。
たとえば、YouTubeに載せる動画と、Instagramに載せる動画では、縦横比も違えば再生される時間も違います。テレビCM用、展示会用、営業用のタブレット内動画――どれも求められる仕様が異なります。「なんとなく作って、あとから調整でどうにかなるでしょ」と思っていると、けっこう痛い目にあいます。
あとから尺を縮めたり、アスペクト比を変えたりするのって、実はかなり手間なんです。
だからこそ、最初の段階で、
③最適なフォーマットや長さを考える
- どこで使う動画なのか
- 何秒〜何分くらいが適切か
- テロップの大きさやフォント選び
などを明確にしておくことが、結果的に無駄のない動画制作につながります。
動画制作の流れ ❷シナリオ・絵コンテの作成
企画・構成で方向性が固まったら、次に必要なのが「シナリオ」と「絵コンテ」の作成です。
この工程は、動画制作の“設計図”をより詳細に詰めていく段階です。
では、具体的にどんなポイントを押さえておくべきか?ここで順を追って見ていきましょう。
①構成案とセリフの設計方法
まずは、構成(ストーリー)の骨組みをしっかり考えることが大切です。
動画には時間の制約があります。その中で「誰に何をどう伝えるか」を順序立てて設計する必要があります。
たとえば、企業紹介動画なら「企業の歴史 → サービス紹介 → 社内の雰囲気 → 代表メッセージ」のような流れが考えられます。ここで大切なのは、「一貫性」と「テンポ」です。話が飛びすぎたり、同じことを何度も繰り返すと、視聴者は離脱します。
次にセリフ(ナレーションやインタビュー)の設計です。
「この人がこう言う」というのが明確であれば、撮影の段取りが取りやすくなりますし、編集時にも「どのカットがどこに使われるか」がはっきりします。ぶっちゃけ、現場でノリで話してもらって、それをあとで編集で整える…というやり方もありますが、完成度にはやはり差が出ます。
スムーズに撮影・編集を進めたいなら、セリフの設計は丁寧にやっておくのが吉です。
②絵コンテの役割と作成のコツ
絵コンテとは、動画の「見た目」をイメージで描き出す設計図のようなものです。
カットごとに「どんな構図」「どんなセリフ」「どんな音」が入るのかをまとめたものですね。
なぜ絵コンテが必要なのかというと、映像は文字だけではイメージが伝わらないからです。頭の中にあるビジュアルが他人に共有できないと、演出のズレやミスにつながります。よくあるのが、クライアントと「オシャレな感じでお願いします」と話していたら、完成品を見て「え?こういうのじゃないんですけど…」というパターン。
これ、かなりの確率で絵コンテ不足が原因です。
絵が苦手でも大丈夫。棒人間でもいいんです。大切なのは「カットの意図が共有できるかどうか」。また、最近はPowerPointや専用ツールで簡単に作れるテンプレートもあるので、活用するとかなりラクになります。
③イメージのすり合わせで重要なポイント
この工程で絶対に外せないのが、「関係者との認識のすり合わせ」です。
つまり、「この動画がどういうものになるのか」を関係者全員が同じイメージを持っているかどうか、ということです。現場では、担当者とディレクターの間でイメージが食い違うことが本当に多いです。
「もっと感動的にって言ったじゃん!」「いや、そう聞いてませんでした」――これ、動画制作あるあるです。だから、絵コンテや構成案は“チェック用資料”としてだけでなく、コミュニケーションの土台としても機能させるべきです。
クライアントや上司と合意形成を取るために使う、という意識を持つと、トラブルが激減します。
ぶっちゃけ、多少の時間がかかってもこの段階での「すり合わせ」を丁寧にやっておくことで、撮影や編集での「やり直し」や「追加コスト」が大幅に減ります。
最初に「ちょっと面倒だな」と思っても、後から「やっといてよかった…」と思う場面が必ず出てきますよ。
動画制作の流れ ❸撮影準備とロケハン
動画制作の中でも、トラブルが起きやすいのがこの「撮影準備とロケハン」のステップです。
なぜなら、撮影は一発勝負。現場での段取りミスや確認不足が、そのままクオリティやコストに直結するからです。
①必要な機材・スタッフをそろえる
まず初めに準備すべきは、機材とスタッフの手配です。
当たり前のように思えますが、意外と抜けがちなのがこの部分です。例えば、
- 三脚の一部の部品がない→ちゃんと固定されない
- 照明バッテリーが充電できてなかった
- HDMIケーブルの接触が不良でうまく映らない
くらいのことは、案外あります(苦笑)。なので、機材については、チェックリストを作りましょう。そして前日にしっかり確認することが重要です。
また、スタッフの手配も同様です。撮影には、カメラマン、音声、照明、演出、場合によってはメイクやスタイリストも必要になることがあります。「最悪、少人数でなんとかなるでしょ」という油断が、後から「あの時こうしておけば…」につながります。
ただし、正直なところ、予算の関係で最低限の人数しか呼べないこともあります。でもだからこそ、各自の役割や動き方を事前に明確にしておくことで、少人数でも効率よく撮影できます。
②ロケ地選定と撮影許可
次に、ロケ地の選定と撮影許可の取得です。
「なんとなく良さそうな場所があったから、当日行ってみよう」では、非常に危険です。
まず、場所選びのチェックポイントは下記の通りです。
場所選びのチェックポイント
- 画的に映えるか
- 音が入りにくいか
- 照明が当てやすいか
- 人の出入りが少ないか
などの実用面をしっかり確認しましょう。
特に音声は、後から編集でどうにもなりません。そのため、車の通りや空調の音にも注意が必要です。
そして、必ず忘れてはいけないのが「撮影許可の取得」です。公共の場所や商業施設では、事前に申請が必要なケースが多く、無許可撮影はトラブルのもとです。最悪の場合、撮影中止や法的な問題にも発展します。個人宅や企業内の撮影であっても、「どの範囲を映していいのか」「個人情報や社外秘は含まれていないか」など、細かい部分まで確認しておくことが信頼関係を保つコツです。
③スケジュールと段取りの管理
撮影がうまくいくかどうかは、当日のスケジュール管理にかかっています。
撮影現場では、「あと1時間あれば…」「段取りが読めてなかった…」という事態が多発します。
だからこそ、事前にタイムスケジュールをしっかり立てておくことが大切です。何時に集合して、どのシーンをどの順で撮るのか、どれくらい時間をかけるのか。出演者やロケ地の都合を考慮して、無理のない時間割を組むことが重要です。
また、予備時間を入れておくことも忘れてはいけません。
雨天や機材トラブル、出演者の遅れなど、撮影は予想外の出来事がつきものです。予備の30分〜1時間を確保しておくだけで、焦りがかなり減ります。
「なぜその順番で撮るのか」「何時に終わる予定か」が共有されていれば、現場の空気もスムーズです。
動画制作の流れ ❹撮影本番
いよいよ撮影当日。ここからは計画を“実行に移す”フェーズです。
結論から言うと、撮影本番では「準備した通りに進められるか」が最大のポイントです。
ここでは、撮影本番で押さえておくべき大事な視点を3つに分けてお伝えします。
①撮影の流れとチェックポイント
撮影当日は、まず「現場の段取り確認」から始まります。
集合時間に遅れがないか、機材に不備がないか、ロケ地の状況が計画通りかをチェックします。
この段階でバタついていると、そのまま撮影全体の雰囲気に影響します。
その上で、台本・絵コンテを元に、シーンごとに撮影を進めていきます。
ここで重要なのが、「段取り通りに撮る」ことと、「現場での柔軟な判断」のバランスです。
予定通り進めることは大切ですが、天候や出演者のコンディションによっては柔軟な順番変更も必要になります。
撮影中に意識したいチェックポイントとしては、
- ピントが合っているか
- 音声がしっかり録れているか
- 照明や背景に不備はないか
これらを都度確認することで、「後で見返したら使えなかった…」という最悪の事態を防げます。
本音を言うと、現場では“確認不足”が命取りになります。
「きっと大丈夫でしょ」は絶対にNG。細かい確認を怠らないことが、プロの仕事につながります。
②トラブルを防ぐための備え
撮影本番では、何かしらトラブルが起きるものです。
だからこそ、「トラブル前提」で動くことが大切です。
たとえば、
- カメラのバッテリーが切れる
- 出演者が来ない
- 天気が急変する
- 通行人が映り込む
こうした想定外に備えて、予備の機材やバッテリー、代替案を準備しておくことが重要です。
また、スケジュールに30分〜1時間程度の「バッファ時間」を設けておくと、精神的にもかなりラクになります。
現場で最もありがちなミスが、「確認の省略」です。
「もう時間がないからいいや」と流すのではなく、特に音声や表情、照明の入り方などは、撮った直後にその場で確認しておくと安心です。
ぶっちゃけ、撮り直しはコストも手間もエグいです。
だからこそ、「最初から完璧に撮る」ための備えが、トータルで見れば最も効率的なのです。
③実写・アニメーションで異なる注意点
撮影といっても、すべてがカメラを回す“実写”とは限りません。
中にはアニメーション動画を選ぶケースもあります。
この2つでは、押さえておくべきポイントが大きく異なります。
まず、実写の場合は「人・場所・時間」に縛られます。
出演者の表情、服装、天気、周囲の音など、細かい調整が必要で、準備とその場の判断力が求められます。
逆に、リアリティや感情の伝達はしやすく、インパクトのある映像が作りやすいのが強みです。
一方で、アニメーションの場合は「事前のすり合わせ」がすべて。
絵コンテとナレーション原稿の精度がそのまま動画の完成度に直結します。
撮影現場はないですが、デザインや動きの表現が細かく指定できないと「イメージと違う…」という仕上がりになることも。
実写は“現場対応力”、アニメーションは“事前設計力”がそれぞれ問われるというわけです。
選ぶフォーマットによって、進め方も注意点も変わってくるため、事前にしっかりと特性を理解しておくことが必要です。
動画制作の流れ ❺編集と仕上げ作業
撮影が終われば、次は編集フェーズです。
ここでは素材を組み合わせ、伝わる動画に仕上げていきます。
結論から言えば、編集は「情報」と「印象」をコントロールする作業です。
つまり、編集の質が動画全体の完成度を決めると言っても過言ではありません。
なぜなら、同じ映像素材でも、編集次第で印象がまったく変わるからです。
テンポ、音、色、文字――どれも視聴者の受け取り方に直結します。
ここでは、編集作業で押さえるべき3つの視点を、ぶっちゃけベースで解説していきます。
①カット編集・テロップ・BGM
まず最初に行うのが「カット編集」です。
撮影した素材から、使うシーン・使わないシーンを取捨選択します。
ここで重要なのは、「とにかく短く・テンポよく」編集することです。
なぜなら、今の視聴者はとにかく飽きるのが早いからです。
1秒でも冗長だと、すぐ離脱されてしまいます。
だから、「本当に必要なシーンだけを残す」という割り切りが求められます。
次に入れるのがテロップ(字幕)です。
音声を補足する意味もありますが、それ以上に視線を誘導する効果があります。
「今、何が大事か」を視聴者に伝えるためのツールとして、的確に使いましょう。
また、BGM(音楽)も印象づくりには欠かせません。
軽快なのか、落ち着いているのか、感動的なのか。
音で空気感を演出することで、動画に“感情”が乗ってきます。
ただし注意点もあります。
音が大きすぎてセリフが聞こえにくい。
テロップが多すぎてうるさい。
こうなると逆効果です。編集では、バランス感覚が何より大切になります。
②修正対応と確認の流れ
編集が終わったら、それで完成――ではありません。
実はここからが「もうひと山」です。
社内やクライアントとの修正のやり取りが待っています。
結論から言えば、このやり取りがスムーズにいくかどうかで、納期も気持ちも全然違います。
確認作業がグダグダになると、疲弊します。ほんとに。
そのためには、まず初稿(仮編集)の段階で方向性をしっかり伝えること。
「ここは仮です」「色味は調整予定です」など、期待値をコントロールすることで無駄な修正を防げます。
また、修正依頼をもらったときは、「指摘の意図を確認する」ことも大切です。
ただ直すのではなく、「なぜその変更を望んでいるのか」を理解すると、的確な対応ができます。
確認は1回で終わらないこともあります。
ですが、確認→修正→再確認の流れをテンポよく回すことで、全体のストレスを減らせます。
本音を言えば、ここが一番“消耗する工程”です。
でも、丁寧にやれば、動画への満足度が一気に上がります。
③SNSやYouTube向けの最終調整
編集が終わったら、最後に「公開用の調整」を行います。
これはプラットフォームごとに、最適化された形式で出力する作業です。
たとえば、YouTubeなら16:9で長めの尺が一般的ですが、
InstagramやTikTokなら縦型・短尺が主流です。
この違いを意識せずに同じ動画を使い回すと、視聴されづらくなります。
また、冒頭の「引き」が重要になるのも、SNS動画の特徴です。
最初の3秒で惹きつけないと、すぐスキップされてしまいます。
他にも、
・ファイル形式(MP4が基本)
・容量制限(SNSは上限あり)
・字幕の有無(音なし再生対策)
など、各媒体に応じたチェック項目があります。
ここを怠ると、「せっかく作ったのに見てもらえない動画」になってしまいます。
動画は作って終わりではなく、「届けて初めて意味がある」ものです。
だからこそ、最後の最終調整まで、しっかり向き合いましょう。
動画制作の流れ ❻納品・公開とその後の運用
動画制作のゴールは、完成させることではありません。
本当のスタートは「公開して成果を出すこと」です。
結論から言えば、この最終ステップで“成果の出る動画”になるかどうかが決まります。
納品だけで終わるのか、それともビジネスにちゃんと貢献する動画になるのか。
この差は、ほんの少しの「気配り」と「仕組み化」で大きく変わります。
せっかく時間とお金をかけて作った動画。
ただ納品して放置…では、もったいなさすぎます。
ここでは、納品・公開・運用、それぞれのポイントを整理してお伝えします。
①納品データ形式と提出方法
まず、動画が完成したら、納品データとして提出します。
このとき重要なのが、「どの形式・仕様で納品するか」です。
基本的にはMP4形式が主流ですが、用途によってはMOVやWMVが求められることもあります。
また、解像度も確認必須。フルHD(1920×1080)が標準ですが、縦動画なら1080×1920が適切です。
提出方法としては、
- クラウド(Google Drive、Dropbox)
- ギガファイル便やfirestorageなどのファイル転送サービス が一般的です。
ここで注意したいのが、動画サイズが大きすぎてアップロードできない問題です。
特に高画質の動画は1GBを超えることも多く、圧縮や分割も必要になる場合があります。
本音を言えば、「そこまで気にしなくても…」と思う方もいます。
でも、見る人が快適に受け取れるようにするのが、動画の“最後のマナー”です。
形式と提出方法は、制作側の“信頼”を測られるポイントでもあります。
②公開先ごとの最適化ポイント
納品が終わったら、いよいよ動画を公開します。
でも、ただアップロードするだけでは足りません。
公開先ごとに、動画を“チューニング”することが必要です。
たとえば、YouTubeならタイトル・概要欄・サムネイルが超重要です。
どんなに中身が良くても、クリックされなければ見られません。
InstagramやTikTokでは、縦型動画・短尺・無音再生が前提です。
つまり、最初の3秒で惹きつける工夫や、字幕を入れることが効果的です。
また、Webサイトに埋め込む場合は、ページの読み込み速度やUIへの影響も配慮が必要です。
ユーザー体験を損ねない形で動画を配置することが求められます。
公開=ゴールではありません。
その動画が「見られ」「伝わり」「行動を促す」かどうかを意識する。
それが、成果につながる“公開のコツ”です。
③運用や改善のための効果測定
動画は、公開して終わりではありません。
むしろ本番は、**そこからの「運用」と「改善」**にあります。
「どれくらい再生されたか」「どこで離脱されたか」「どんなアクションにつながったか」
これらの数字を見て初めて、「この動画は成功だったか」が判断できます。
YouTubeならアナリティクス、SNSならインサイト、WebサイトならGA4(Googleアナリティクス)などを使えば、
再生数・再生維持率・クリック率・CV率などが見えます。
そして重要なのは、「見えてきた課題を次に活かすこと」です。
たとえば、「最初の5秒で離脱が多い」なら、次回は冒頭にインパクトを出す。
「テロップが読みにくい」とわかれば、フォントや配置を変える。
本音を言えば、1本の動画ですべて完璧に当てるのは難しいです。
だからこそ、改善サイクルを回すことが、動画マーケティング成功の鍵になります。
動画制作の流れ ❼よくある質問(FAQ)
この章では、動画制作の流れで、よくある疑問にお答えします。
動画制作ってどれくらい費用がかかるの?
結論から言うと、数万円〜数百万円までピンキリです。
なぜここまで差があるかというと、動画の長さ・クオリティ・スタッフ数・演出方法などで費用が大きく変わるからです。
たとえば、簡単な1分程度のSNS向け動画なら、10万円以下でも作れます。
一方で、インタビューやナレーション、モーショングラフィックスを盛り込んだ会社紹介動画なら、50万円〜100万円以上が相場になります。
「このくらいで作れるでしょ?」という感覚で進めると、見積もりを見て驚くことも。
最初の段階で、目的・尺・演出レベルを伝え、概算を出してもらうのがおすすめです。
自社で作るのと外注するのは、どっちがいい?
ケースバイケースですが、**「品質を求めるなら外注」「スピードと柔軟さなら自社」**と覚えておくといいです。
自社で作るメリットは、コストを抑えられることと、思い立ったらすぐ動けること。
特に社内のSNS用コンテンツや、短い社内報などは自作で十分です。
ただし、見た目のクオリティやブランドイメージが重要な動画では、やはりプロに任せる方が安心です。
撮影・編集・演出すべてにノウハウがあるため、完成度が違います。
本音を言えば、「外注の費用が惜しいから社内で…」という判断は、失敗のもとになりがちです。
目的に合わせて、ちゃんと選びましょう。
動画制作会社はどうやって選べばいい?
最初に見るべきは制作実績と得意ジャンルです。
その会社が過去にどんな動画を作っているかは、完成イメージに直結します。
つい金額で選びたくなりますが、安いからといって満足のいく仕上がりになるとは限りません。
むしろ、「やり直しが多くて、結果高くついた」というケースも珍しくありません。
あとは「対応の丁寧さ」「企画段階での提案力」もポイントです。
一緒に作り上げるパートナーとして、信頼できるかどうかを見極めることが大事です。
可能であれば、複数社に相見積もりをとって比較するのがおすすめです。
アニメーションと実写、どう使い分けたらいい?
ざっくり言えば、説明的に伝えたいならアニメーション、感情に訴えたいなら実写です。
アニメーションは、サービスの仕組みや機能説明との相性が抜群です。
グラフや図解を入れて、わかりやすく見せられます。
一方で実写は、人の表情や声で信頼感やリアリティを伝えやすいです。
採用動画やブランディング、インタビューなどは実写の方が圧倒的に響きます。
迷ったときは、「誰に、何を伝えたいか」に立ち返って選ぶと判断しやすくなります。
一部分だけ外注するって可能?
はい、一部分だけの外注もぜんぜんアリです。
実際に、「企画だけ」「編集だけ」「撮影だけ」といった“スポット依頼”はよくあります。
たとえば、自社で撮影した動画をプロに編集してもらうだけでも、かなり見違えることも。
逆に、企画や絵コンテまで作って、撮影以降を社内で行うというパターンもあります。
全部外注だと予算が合わない場合は、こうした“ハイブリッド方式”がおすすめです。
自社でできること、できないことを見極めるのがコツです。
修正対応は何回まで頼める?
制作会社によって違いますが、「2〜3回まで無料」が一般的なラインです。
ただし、それ以降は追加料金が発生するケースが多いです。
「あとちょっとだけ直して…」が積み重なると、意外と手間とコストが膨らみます。
だからこそ、初回の確認時に「しっかりフィードバックを出す」ことが大切です。
また、修正内容によっても対応のしやすさは違います。
テロップの修正は簡単でも、動画の構成変更や尺調整は大きな工数になります。
ぶっちゃけ、「あとで直せばいいや」と思って丸投げすると、あとで自分も困ります。
最初からゴールのイメージを共有しておきましょう。
納品後の動画の著作権はどうなるの?
基本的には、契約内容に応じて変わります。
何も取り決めがない場合、著作権は制作会社側に残ることもあります。
そのため、使用範囲(SNSでの利用、CMへの転用、編集の再利用など)は、
契約時点で明確にしておくべきです。
後から「この動画、別の用途でも使いたい」となったときに、許可が必要だった…という話もよく聞きます。
本音を言うと、動画の活用範囲は後から広がることが多いです。
だからこそ、契約時に“どこまで自由に使えるか”をしっかり確認しておきましょう。
納品された動画の形式って何が一般的?納品後の動画の著作権はどうなるの?
一番多いのは**MP4形式(H.264)**です。
これはほとんどのプラットフォームやデバイスで再生できる、汎用性の高い形式です。
ただし、プロジェクトによっては「高画質のMOVファイルでほしい」「αチャンネル付きのProRes形式が必要」といったケースもあります。
また、縦動画やスクエア動画など、アスペクト比の指定がある場合もあります。
用途が明確であれば、事前に「どんな形式・サイズで納品してほしいか」を伝えておくとスムーズです。
公開後の“トラブル防止”にもつながります。
動画制作の流れは?まとめ

動画制作には、明確な目的設定と段取りが必要不可欠です。
この記事で紹介した6つのステップを踏めば、初めての方でもスムーズに動画制作を進められるはずです。
また、納品後の運用や、外注・費用に関する疑問についても、FAQ形式でカバーしました。
“作って終わり”ではなく、“届けて活かす”ことまで考えた動画制作を、ぜひ実践してみてください。
もし迷ったら、この記事に立ち返ってもらえると嬉しいです。あなたの動画が、しっかり「伝わる」ものになるよう、応援しています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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