会社PR動画を制作したいけど、何から始めればいい?
そんな疑問を持っている方へ。
今回は、会社PR動画の作り方をゼロから解説。
この記事で分かること
- 目的に応じたPR動画の種類
- PR動画を成功させるコツ
- 会社PR動画の自社制作
- 制作会社に依頼する場合の費用感
- 実際の企業の成功事例
など、PR動画について解説します。
「どんなPR動画を作ればいいのか?」 「自社で作るべき? それとも外注すべき?」に答えを出してください。

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
1. 会社PR動画とは?
会社PR動画は、「会社をもっと知ってもらうための映像コンテンツ」です。
そのため、採用活動やブランディング。商品・サービスのPR。など幅広いジャンルで活用されています。
テキストや画像だけでは伝わりにくいことが、動画なら、わかりやすく伝えられます。なぜなら、情報量が違うから、です。そして、SNSを使えば、拡散しやすいこともメリットです。
この章では、そんな会社PR動画について、少し踏み込んで、ご紹介します。
- PRと広告の違い
- 種類別の主な目的
- メリット・デメリット
- 主な活用場面
①会社PR動画制作|PRと広告の違い
PR動画は「企業の魅力を伝えるコンテンツ」です。

つまり、目的は「興味を持ってもらうこと」。そのため、直接的に、消費者に購買を促す広告とは違うもの、です。
もちろん、会社のブランディングを高めて、結果的に購買意欲に結びつくことはあります。また、商品PR動画もあります。なので、その境界線は曖昧ではあります。が、あまり広告色が強い動画は、ターゲットに見てもらえません。その点、注意が必要です。
②会社PR動画制作|種類別の主な目的
どの目的で作るかによって、動画の内容や伝え方が変わります。ターゲットに合わせたストーリー作りが成功の鍵です。
目的 | 具体的な内容 |
---|---|
ブランディング | 企業の理念や価値観を伝え、ブランドイメージを向上させる |
採用活動 | 会社の雰囲気や社員の声を伝え、求職者の関心を引く |
商品・サービスPR | 商品の特徴やメリットをわかりやすく紹介し、購買意欲を高める |
投資家向け | 企業の成長戦略や実績を伝え、信頼感を醸成する |
社内向け | 社員のモチベーション向上や、企業文化の共有に活用する |
たとえば、会社の成り立ちや企業理念を伝える動画。その場合は、ブランドイメージの向上に貢献します。また、採用向けの動画なら「この会社で働いてみたい!」と思ってもらうことがゴールになります。
つまり、PR動画は、あくまでも「企業の価値を理解してもらうツール」です。
③会社PR動画制作|メリット・デメリット
PR動画には多くのメリットがあります。しかし、デメリットも存在します。ここでは、その両方を解説します。
まず、PR動画の最大の魅力。それは「情報を視覚的にわかりやすく伝えられること」です。たとえば、テキストだけでは伝わりにくい企業文化も、動画ならリアルに伝わります。また、SNSでシェアされやすく、多くの人に届けられるのも大きなメリットです。
さらに、一度作れば何度でも使えます。そのため、長期的に見ればコストパフォーマンスも高いです。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
情報伝達 | わかりやすく伝えられる | 企画・構成をしっかり考えないと伝わりにくい |
拡散力 | SNSでシェアされやすい | 配信戦略を考えないと見られない |
コスト | 長期的にはコスパが良い | 初期費用がかかる |
制作の手間 | 一度作れば繰り返し使える | 制作に時間がかかる |
一方で、デメリットは、制作時間とコストです。
特にクオリティを求めると、プロの制作会社に依頼する必要があります。その場合は、それなりの費用が発生します。また、作っただけでは意味がなく、適切な配信戦略が必要です。
「せっかく作ったのに見てもらえない…」という事態を避けるためにも、配信計画をしっかり立てることが重要です。
④会社PR動画制作|主な活用場面
会社PR動画は、さまざまな目的で活用されます。大きく分けると
会社PR動画の活用例
- 会社の認知度とブランド価値を高める「ブランディング」
- 求職者に向けた「採用活動」
- 商品・サービスの魅力を伝える「商品PR」
の3つが代表的です。
例えば、採用向け動画の「社員のリアルな声」は、求職者の不安を解消します。また、商品PR動画なら「百聞は一見にしかず」で、短時間で商品の魅力を伝えられます。
このほかにも、投資家向けのIR動画。社内コミュニケーションを円滑にするための動画。など、用途は多岐にわたります。
とはいえ、「どんな種類の動画を作ればいいのか?」と悩むことも多いはずです。次の章では、目的ごとに適した会社PR動画の種類を詳しく解説します。
2. 会社PR動画の種類
会社PR動画と一口に言っても、目的やターゲットによって種類が大きく異なります。
「とりあえず動画を作ればいい」と考えているなら、ちょっと待ってください。何のために作るのか?誰に届けたいのか?ここを明確にしないと、せっかく作った動画が無駄になってしまいます。
例えば、採用目的なら「働くイメージが湧く動画」が必要です。また、商品PRなら「魅力が一瞬で伝わる動画」が求められます。用途によって適した構成や演出が変わるので、まずは代表的な5種類を理解しましょう。
- 会社紹介
- 商品・サービス紹介
- 採用動画
- ブランドイメージ動画
- 社内向け
①会社PR動画制作|会社紹介

会社紹介動画は、企業の概要や事業内容、理念を伝える動画です。
活用シーンとしては、取引先や投資家に向けたプレゼンや企業の信頼性向上です。
例えば、BtoB企業なら「どんなサービスを提供しているのか?」「どんな強みがあるのか?」を端的に伝えることができます。
その一方、一般消費者向けなら、親しみやすさを意識した映像が効果的。たとえば、工場やオフィスの映像を交える。または、代表メッセージを入れたりする。などの工夫で、会社のリアルな姿を伝えられます。
カテゴリー | 活用シーン |
---|---|
営業ツール | 商談やプレゼンで活用 |
Webサイト掲載 | 企業サイトの「会社概要」ページに埋め込み |
展示会・イベント | 企業ブースで放映 |
特にBtoB企業にとっては、商談前に「まず動画を見てもらう」。という流れを作ると、営業がスムーズに進みます。
②会社PR動画制作|商品・サービス紹介

商品やサービスの魅力を伝えるための動画です。とにかく「見た瞬間に興味を持ってもらうこと」が大切です。
例えば、新商品の紹介なら、特徴や使い方をわかりやすく伝えなければなりません。最近は、アニメーションやインフォグラフィックス。または漫画イラストを使って直感的に説明する手法 も増えています。
また、ECサイトやSNSで拡散しやすいため、広告としても活用可能です。特にYouTube広告やInstagramのリール動画。これらは、短時間で情報を伝えられるフォーマットに最適です。
商品・サービス紹介動画のポイント
- 視覚的にわかりやすくする(実際の使用シーンを見せる)
- 30秒〜1分以内の短尺でインパクトを与える
- SNSやWeb広告と相性が良い
商品の使い方を動画で紹介するだけでも違います。じっさい、ECサイトの購買率が向上するケースもあるから、です。
③会社PR動画制作|採用動画

採用動画は、求職者向けに企業の雰囲気や働く環境を伝えるための動画です。
近年、特に注目されているPR動画のひとつで、多くの企業が導入を進めています。
テキストや写真だけでは伝えにくい「社風」や「社員のリアルな声」。これらを映像で見せることで、応募者の不安を解消できます。また、動画を活用することでミスマッチを未然に防ぐ効果もあります。これにより入社後の定着率向上につながる のも大きなメリットです。
採用動画の構成例
- オープニング:企業のビジョン・キャッチコピー
- 社員インタビュー:「どんな仕事をしているのか?」「働きがいは?」
- 職場の雰囲気紹介:オフィスの映像、働く様子
- メッセージ:代表者や先輩社員からのメッセージ
YouTubeや採用サイトに掲載するに留めません。さらに、合同説明会や会社説明会で上映するのも効果的 です。
④会社PR動画制作|ブランドイメージ動画

ブランドイメージ動画は、企業の価値観や世界観を伝えるための映像 です。商品やサービスを前面に出すのではなく、「企業がどんな思いを持っているのか?」を訴求します。
例えば、環境問題に取り組む企業なら「持続可能な社会を目指す!」というメッセージを映像で伝えます。また、老舗企業なら「伝統と革新の融合」を表現する。など、ストーリー性を重視した映像が多いです。
ブランドイメージ動画の活用例
- コーポレートサイトでのブランディング
- SNSでの拡散(YouTube・Twitterなど)
- テレビCMとして活用
ブランドイメージ動画は、共感を生むことが最大の目的 です。視聴者が「この会社、素敵だな」と思えるかどうかが重要になります。
⑤会社PR動画制作|社内向け

最後に、意外と活用されていないのが「社内向けPR動画」です。外部向けではなく、社員や関係者向けに制作する動画 です。
例えば、企業のビジョンや経営戦略を社員に伝えるための動画。社内イベントの記録動画。研修用の教育動画などがあります。特に大企業では、「経営陣のメッセージ動画」。「社内報の動画版」などが活用されています。
また、新入社員向けの動画コンテンツを用意するのも良いアイデアです。それにより入社時のオリエンテーションがスムーズになります。
映像を通じて、企業文化や行動指針を共有できるのが大きなメリットです。
社内向けPR動画の例
- 経営理念の共有(社長メッセージ)
- 社内イベントの記録動画
- 教育・研修動画(新入社員向け、スキルアップ研修)
特にリモートワークが増えた今、社内向け動画の需要が高まっています。動画なら、全国どこにいても統一したメッセージを届けることが可能です。
3. 会社PR動画の作り方(制作フロー)
「会社PR動画を作りたい!」と思ったとき、いきなり撮影を始めるのはNGです。しっかりとした計画なしに作ると、「何を伝えたいのか分からない…」「誰にも刺さらない…」という残念な動画になりがちです。
PR動画は、ストーリー設計から編集・公開までの流れがとても大事。しっかりとしたフローは「伝わる」。「拡散される」。「成果につながる」。動画の第一歩。
この章では、会社PR動画を成功させるための6つのステップを詳しく解説します。
- 目的とターゲットを明確にする
- コンセプトとストーリーを決める
- シナリオ・構成を作成
- 撮影・素材の準備
- 編集・ナレーション・BGMの追加
- 公開と効果測定
① 目的とターゲットを明確にする

まず最初にやるべきことは、「この動画を作る目的」と「誰に向けて作るのか?」を明確にすること。ここがブレると、どんなに映像がキレイでも、効果が出ません。
たとえば、「自社の採用活動を強化したい!」と考えているなら、ターゲットは求職者です。特に新卒向けなら「会社の雰囲気が伝わる動画」が求めらます。さらに、中途採用なら「仕事内容が具体的に分かる動画」が適しています。逆に、「新商品を広めたい」なら、ターゲットは消費者。短尺でインパクトのある動画が効果的です。
ターゲットを決めるときのポイントは、「誰に、何を伝えたいのか?」をはっきりさせること。これは、動画の内容や演出を考える上での“設計図”になります。
② コンセプトとストーリーを決める

目的とターゲットが決まったら、「どんなストーリーで伝えるか?」を考えます。会社PR動画の制作は、単に情報を詰め込むだけでは、人の心に刺さる動画にはなりません。たとえば、
採用動画の場合
- 先輩社員が登場
- 実際の仕事を説明する
- やりがいや自身の成長を語る
商品PR動画の場合
- 悩みを抱えたユーザーが登場
- 商品を使う
- その商品で解決する
が考えられます。
感情を動かす動画ほど、記憶に残りやすく、共感を生みます。ストーリー設計の段階で「どうすればターゲットの心を動かせるか?」をしっかり考えましょう。
③ シナリオ・構成を作成

ストーリーの大枠が決まったら、具体的なシナリオ(台本)と構成を作ります。ここで決めるべきことは、「動画の流れ」。「映像のカット割り」。「ナレーションやテロップの内容」。などです。
動画の構成は、基本的に 「起承転結」。または「AIDMAの法則」。に沿って作るとスムーズになります。(Attention→Interest→Desire→Memory→Action)。
例えば、採用動画なら
- オープニング(Attention):会社のキャッチフレーズや、インパクトのある映像
- 会社紹介(Interest):事業内容や企業の魅力を紹介
- 社員インタビュー(Desire):先輩社員のリアルな声を入れる
- 仕事風景・社内の雰囲気(Memory):オフィスや働く様子を映像で見せる
- エンディング(Action):求職者へのメッセージ+応募先情報
会社PR動画の制作でも、シナリオは大切。その準備が、撮影や編集の段階で生きてきます。
④ 撮影・素材の準備

シナリオが決まったら、いよいよ撮影や素材の準備です。
撮影方法には、大きく分けて「プロの撮影」。「自社での簡易撮影」。「素材を活用」。の3つがあります。
撮影方法 | 特徴 |
---|---|
プロに依頼 | 高品質な映像が撮れるが、費用がかかる |
自社で撮影 | コストを抑えられるが、クオリティは要調整 |
素材活用 | ストック映像を使うことで、手軽に制作可能 |
最近は スマホでも会社PR動画の制作は可能です。
また、撮影だけでなく、BGMやナレーション、テロップなどの素材も必要。なので、事前に準備しておくと、編集作業がスムーズに進みます。
⑤ 編集・ナレーション・BGMの追加

撮影した映像や素材を元に、動画編集を行います。ここで重要なのは、「情報量を詰め込みすぎないこと」です。シンプルでわかりやすい動画の方が、視聴者の記憶に残りやすいです。
会社PR動画制作の編集では、以下のポイントを意識しましょう。
編集のポイント
- テンポの良いカット割りにする(1カット5秒以内が目安)
- 不要なシーンはカットする(冗長な部分は省く)
- ナレーションやテロップで補足する(映像だけでは伝わらない情報を補う)
- BGMや効果音を活用する(雰囲気を演出する)
最近は、スマホでもできる初心者向けの編集ツールも充実しています。プロレベルの編集でなくても、基本テクニックがあればOK。十分に見栄えの良い動画が作れます。
⑥ 公開と効果測定

最後に、完成した動画を公開し、効果測定を行います。会社PR動画制作は、作っただけでは意味がありません。「どこで、誰に見てもらうか?」を考えるのが重要です。
公開先としては、YouTube、企業サイト。さらにSNS(Instagram・TikTok・Twitter)。展示会や採用イベントなどが考えられます。ターゲットがどこにいるのかを考え、最適な場所で発信しましょう。
また、視聴回数や再生時間、エンゲージメント(いいね・シェア数)。などを分析します。そして、動画の改善点を見つけることも大切です。
特にYouTubeなら、アナリティクスでどこで視聴者が離脱したか?を分析し、次回の動画制作に活かせます。
4. 効果的な会社PR動画を制作するコツ
会社PR動画制作は「作れば終わり」ではありません。なぜなら、狙ったターゲットに届かなければ意味がないから、です。さらに、刺さらなければスルーされてしまいます。
そのため、効果的なPR動画制作には、いくつかの重要なポイントがあります。
「せっかく時間とお金をかけて作ったのに、全然成果が出ない…!」なんてことにならないようにすること。そのための、結果につながる動画を作る5つのコツをご紹介します。
- 訴求ポイントを明確にする
- ターゲットに刺さるストーリーを作る
- 短尺で伝わる構成にする
- 感情を揺さぶる演出を加える
- 配信後の分析と改善を行う
①訴求ポイントを明確にする
PR動画で最も大事なのは、「何を一番伝えたいのか?」を明確にすることです。
例えば、
- 採用動画なら「働きやすさ」なのか?「キャリアアップできる環境」なのか?を決める。
- 商品PR動画なら「機能のすごさ」なのか?「使うとどんな未来が待っているのか」?。
- ブランドイメージ動画なら、「企業の理念」なのか?「社会貢献性」なのか?を定める。
訴求ポイントがぼやけると、視聴者に何も伝わりません。まずは、「この動画を見た人に、どんな印象を持ってもらいたいのか?」をしっかり決めましょう。
②ターゲットに刺さるストーリーを作る
「誰に向けた動画なのか?」を意識してストーリーを作るのも重要です。すべての人に響く動画を作ろうとするのはNG。なぜなら、結局「誰にも刺さらない動画」になるから、です。
例えば、求職者向けの採用動画。その場合は、「求職者が気になるポイント」にフォーカスしたストーリーが必要。なぜなら「どんな人が働いているのか?」「どんな環境なのか?」が伝わらないと、応募につながらないから、です。
また、ターゲットに共感してもらうためには、「視聴者の悩みや願望」が大切。それを起点にしたストーリー構成が有効です。たとえば、商品PR動画なら、
ターゲットに刺さるストーリー(商品PR動画の例)
NG例:「この商品は〇〇の機能がすごい!」
OK例:「こんな悩み、ありませんか?→ この商品なら解決できます!」
人は「自分ごと」として感じたときに、初めて興味を持ちます。会社PR動画制作でも、ここがポイント。
③短尺で伝わる構成にする
長すぎる動画は、最後まで見てもらえません。特に、SNSやYouTube広告。その場合、最初の3秒で興味を引けるかどうかが勝負です。
理想の尺は 30秒〜1分以内。長くても 3分以内に収めるのがベストです。
最近の傾向として、短尺の縦型動画(YouTube Shorts、Instagramリール、TikTokなど)。の活用が増えています。特にZ世代向けのPR動画なら、縦型&短尺を意識するのが効果的です。
また、会社PR動画の制作構成も「最初に結論→理由→詳細」の順番にするのがポイント。
④感情を揺さぶる演出を加える
会社PR動画は、視聴者の感情を動かす制作を目指します。
例えば、採用動画なら「社員の熱い想い」や「やりがいを感じる瞬間」を映し出す。商品PRなら「使った後の感動」を表現する。ブランドイメージ動画なら「共感できるストーリー」を作る。
演出として、以下のような要素を取り入れると、より感情に訴えやすくなります。
演出の種類 | 具体例 |
---|---|
音楽(BGM) | 感動系の音楽でエモーショナルな雰囲気を作る |
ナレーション | 落ち着いたトーンで信頼感を演出 |
表情のクローズアップ | 社員の笑顔や真剣な表情でリアリティを出す |
色彩・映像のトーン | 明るい色調なら親しみやすさ、暗めなら重厚感を演出 |
「ただ説明する」だけでは、人の心は動きません。感情に訴えかける演出を意識しましょう。
⑤配信後の分析と改善を行う
動画は「作って終わり」ではありません。公開した後に、視聴データを分析し、改善していくことが重要です。
チェック箇所 | 開始後の離脱が多い | 最後まで見られているが成約しない | |
---|---|---|---|
YouTubeの場合 | 視聴維持率 | 冒頭のインパクトを改善 | CTA(視聴者への行動喚起)が弱い |
クリック率 | |||
離脱ポイント |
データをもとに改善すれば、次の動画のクオリティは確実に向上します。
5. 自社制作する場合
会社PR動画を作る方法には、大きく分けて「自社で制作する」。もしくは「プロの制作会社に依頼する」。の2つがあります。
最近は、スマホや無料ツールを使って手軽に動画を作れる時代 です。そのため、自社制作を選ぶ企業も増えています。
ただし、「自社で作れる=簡単」というわけではありません。クオリティを保ちつつ、視聴者に伝わる動画を作るには、それなりの準備が必要です。
ここでは、自社制作に必要な機材やツール。さらにメリット・デメリットについて解説 します。
①必要な機材・ソフト
会社PR動画を自社制作するなら、最低限の機材とソフトが必要です。
とはいえ、すべてを高額なプロ仕様にする必要はありません。目的に応じて、適切な機材をそろえれば十分です。
カテゴリ | 機材・ソフト名 | 特徴 | 初心者向けか |
---|---|---|---|
撮影機材 | スマホ (iPhone, Galaxy, Pixelなど) | 手軽に高画質動画を撮影できる | 初心者向け |
ミラーレスカメラ (SONY α7, Canon EOSなど) | 高画質&背景ぼかし撮影が可能 | 操作に慣れが必要 | |
アクションカメラ (GoPro, DJI Osmo) | 動きのある映像や狭い場所の撮影に最適 | シンプルな操作 | |
最近のスマホは高性能で、iPhoneやGalaxyの最新モデルなら4K撮影も可能 です。シンプルなPR動画なら、スマホで十分対応できます。より本格的な映像を撮りたいなら、一眼レフカメラやミラーレスカメラ を使うのもアリです。 | |||
音声機材 | ピンマイク(ワイヤレス) | インタビューやナレーション収録に最適 | 初心者でも使いやすい |
ショットガンマイク | 周囲の雑音を拾わず、クリアな音声が録れる | 設置が必要 | |
USBマイク(Blue Yeti, Audio-Technica) | PCでのナレーション録音向け | 簡単接続 | |
映像がキレイでも、音声が悪いと一気にチープな印象になります。スマホやカメラの内蔵マイクではノイズが入りやすいので、外付けマイクを使うのがおすすめです。 | |||
照明機材 | リングライト | 顔を明るく見せる人物撮影 | 初心者向け |
ソフトボックスライト | 均一な光を当てて プロっぽい仕上がりに | 設置にスペースが必要 | |
室内での撮影なら、リングライトやソフトボックスを使うと、顔色が良くなりプロっぽい仕上がりになります。自然光だけだとムラが出ることがあるので、光の調整は意外と重要です。 | |||
編集ソフト | iMovie(Mac専用) | Appleユーザーなら無料 | 基本的な編集向け |
Premiere Pro(Adobe) | プロ向けの高度な編集が可能 | 中・上級者向け | |
Final Cut Pro(Mac専用) | プロ向けの高度な編集が可能 | 中・上級者向け | |
動画を撮ったら、次は編集です。最近は初心者向けの簡単なツールから、プロ仕様のソフトまで、選択肢が豊富にあります。 |
②自社制作のメリット・デメリット
会社PR動画の自社制作のメリットは「コストを抑えられること」です。また、好きなタイミングで何度でも撮り直せる のも魅力です。
しかし、デメリットとして「クオリティが下がる可能性」。さらに「編集作業に時間がかかる」点もあります。
メリット
- コストが安い(制作会社に依頼すると数十万円〜かかるが、自社制作なら無料〜数万円で済む)
- スピーディーに作れる(思い立ったらすぐ撮影・編集できる)
- 自由に修正・更新できる(社内イベントや新商品が出るたびに作り直せる)
デメリット
- クオリティの差が出る(プロの映像と比べると、仕上がりの差が出やすい)
- 編集スキルが必要(慣れないと時間がかかる)
- 手間がかかる(特に長尺の動画は編集が大変)
例えば、
- 「シンプルな採用動画やSNS向け動画なら自社制作」
- 「企業ブランドを左右するような本格的なPR動画は制作会社に依頼」
というように、用途によって使い分けるのが理想的です。
6. 動画制作会社に依頼する場合
さすがに「自社で作るのはちょっと厳しい…」という場合も当然あります。その際は、プロの動画制作会社に依頼するのも一つの選択肢です。
特に、
- 企業のブランドイメージに関わる動画
- 広告運用を前提とした高品質な映像を作る場合
などは、プロの技術を借りるのも正解。とはいえ、「どの会社に依頼すればいいの?」「費用ってどれくらい?」と疑問を持つ人も多いはず。
そこで、この章では、動画制作会社を選ぶ際のポイント。さらに費用相場、依頼の流れについて詳しく解説します。
① 過去の制作実績をチェックする
まずは「どんな動画を作ってきた会社なのか?」は、まずチェックすべきポイントです。
制作実績を見ることで、その会社の得意なテイストが分かります。
例えば、「シンプルで洗練されたデザインの動画が多い」。「感動系のストーリーが得意」。など、傾向を知ることができます。ここでは、当然、会社PR動画制作の実績のある会社が、最優先です。
② 予算に合うかどうか
つぎに、制作費用です。もちろん、会社PR動画制作の実績は大切。でも、予算が依頼することすらできないから、です。
でも。動画制作の費用はピンキリです。安すぎるとクオリティが低く、高すぎると予算オーバーになる可能性があります。
ただし、制作会社によっては、「ライトプラン」「プレミアムプラン」。など、複数の料金プランを用意しているところもあります。なので、見積もりを取って比較するのがおすすめです。
案外相談に乗ってもらえますよ。
③ コミュニケーションのしやすさ
動画制作は、企画・撮影・編集と、制作会社とのやり取りが多く発生します。そのため、コミュニケーションのしやすさは重要です。
「自社の意図をくみ取ってくれるか?」「修正対応がスムーズか?」など、担当者との相性も考慮すると良いでしょう。
費用相場と予算の考え方
動画制作の費用は、内容や長さによって大きく異なります。以下に、動画の種類別の一般的な費用相場 をまとめました。
①費用相場と予算の例
動画の種類 | 相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|
シンプルなインタビュー動画 | 10万〜30万円 | 社員や経営者のインタビューを撮影+簡単な編集 |
採用PR動画(会社紹介含む) | 30万〜80万円 | 会社の雰囲気や社員の声を盛り込んだ採用向け映像 |
商品・サービス紹介動画 | 50万〜150万円 | 商品の特徴や魅力を伝えるプロモーション映像 |
ブランディング動画(高品質) | 100万〜300万円 | 企業の理念や世界観を伝えるストーリー仕立ての動画 |
アニメーション動画 | 30万〜100万円 | イラストやモーショングラフィックスを活用した動画 |
例えば、「とりあえず会社紹介のシンプルな動画を作りたい」。という場合は、30万〜50万円程度の予算を考えておくと安心です。
一方、「ブランディングを意識した高品質な映像を作りたい!」という場合は、100万円以上の投資を検討する必要があります。
②制作会社に依頼する際の流れ
動画制作を依頼する際は、以下の流れで進みます。
目的・要件の整理
まず、「どんな動画を作りたいのか?」を整理します。ターゲットや目的(採用向け・商品PR・ブランディングなど)を明確にし、ざっくりしたイメージを持っておくと、制作会社との打ち合わせがスムーズ になります。
制作会社の選定・見積もり
複数の制作会社に見積もりを依頼し、費用感や対応の良さを比較 します。この段階で「過去の制作実績」もチェックしておくと安心です。
企画・構成の決定
制作会社と打ち合わせをし、動画の方向性を決めます。このとき、シナリオ(構成案)や、使用する映像・BGMなどの要素を詰めていきます。
撮影・編集
企画が決まったら、撮影・編集に進みます。撮影は1日で終わることもあれば、複数日にわたるケースもあります。編集では、テロップ・ナレーション・BGMの追加などを行い、より完成度を高めていきます。
納品・公開
編集が完了したら、動画をチェックし、最終的な修正を行います。完成後は、YouTubeやWebサイトに掲載したり、SNSで配信したりと、効果的な活用方法を考えることが重要 です。
7. 会社PR動画の成功事例5選
会社PR動画は、その目的やターゲットに応じてさまざまなスタイルがあります。
この章では、実際の企業が制作した成功事例を5つ 紹介します。これらの事例を参考に、自社のPR動画制作に役立ててください。
事例①:株式会社ユニリタ(ブランディング動画)
まずは、株式会社ユニリタ様の動画です。こちらは、ITソリューションを提供する企業です。社名の認知度向上を目指したブランディング動画を制作されていました。実写を用いて、社内の雰囲気や事業内容をコンパクトにまとめています。社名と事業内容を明確に訴求する構成です。視聴者に企業の存在感を印象付ける内容です。
- 実写映像=社内のリアルな雰囲気を伝える
- 短尺動画=企業の強みと特徴を短く表現
事例②:株式会社パルシス様(採用動画)
続いては、パルシス株式会社様です。こちらは、採用活動です。社員が出演することが多い採用動画。ですが、社内に出演者の適任がいない場合があります。その際には、こうした漫画動画にして、メッセージを打ち出すことも可能です。さらにストーリー仕立てになっているため、視聴維持率が高くなる傾向があります。
- メッセージが伝わりやすく、わかりやすい
- ストーリー仕立てのため、視聴維持率が高く効果が見込める
事例③:タリーズコーヒージャパン株式会社(商品PR動画)
三つ目は、タリーズコーヒー様です。店舗内のサイネージ用に商品PR動画を制作されています。ここで、商品の魅力を伝えることを目指しています。コーヒーを注ぐ瞬間や焙煎するシーンをスローモーションにする。など、視覚的にコーヒーの香りや味わいを感じさせる演出がされています。シンプルなデザインで、商品の魅力を際立たせています。
- 視覚効果 を駆使して商品の魅力を強調
- シンプルな構成 で視聴者に訴求
この動画は、店舗内での販促効果を高め、商品の売上向上に寄与しました。
事例④:株式会社ネットフォレスト(SNS向けPR動画)
続いてもGJC様の制作事例から。 こちら株式会社ネットフォレスト様の動画です。ゲーマー向けプロバイダーサービスの認知拡大を目的にされています。SNSでの拡散を狙ったPR動画になっています。20秒という短尺で、ターゲットであるゲーマーにメッセージを明確に伝えています。サービスの特徴を簡潔にまとめ、視聴者の興味を引く構成となっています。
- 短尺動画 でSNSでの拡散性を高める
- ターゲット層 に刺さるメッセージを明確に伝える
事例⑤:クリタ分析センター株式会社(会社紹介)
最後は、クリタ分析センター株式会社様の動画です。こちらはは、工場排水や土壌分析などの“環境分析”をする会社です。とくに、製造現場の品質管理を支える“品質試験”。など、多種多様な試験・分析に対応しています。
- 詳細なシナリオ で専門的な内容を視覚的に解説
- 難しいテーマ も饒舌にならず、短滝にわかりやすく制作
会社PR動画の作り方|まとめ
会社PR動画は、採用活動・ブランディング・商品PRなど、さまざまな場面できます。ただし、「ただ作るだけ」では効果は期待できません。
効果的なPR動画を作るコツは
- 目的とターゲットを明確にする
- 短尺でわかりやすく伝える
- 視聴者の感情を動かすストーリーを作る
- 公開後の分析と改善を行う
このようなポイントを押さえることが重要です。
また、自社で制作する場合。そして制作会社に依頼する場合では、それぞれメリット・デメリットがあります。予算や求めるクオリティに応じて、最適な方法を選びましょう。
今回の記事が参考になると嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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