動画編集の最初の作業プロセスに、カット編集があります。
今回の記事では、カット編集の基礎について、お伝えします。
違和感のないカット編集をするには?
動画編集をしていると「何だかつながりが悪い」そう感じる時は、カット点が最適ではありません。
なので、そんな時は、次の3点を疑ってみてください。
(1)同ポジになっていないか
(2)対象物の動作の途中になっていないか
(3)音の途中になっていないか
ひとつずつ、ご紹介します。
(1)同ポジになっていないか?
まずは、「同(どう)ポジ」という言葉を覚えてください。
テレビ業界では毎日のように使いますが、「同じポジション」の略のことです。
画面の中に映っているものの「サイズ・位置」が似通っている状態のことです。下の写真をご覧ください。
こういった動画を見ていて「なんか、つながりが悪いなさ」と感じるのは、次の2つの理由があるから、です。
(1)絵が変わったのかどうか分かりにくい
(2)メリハリがなく印象的でない
あまり印象がよくない「同ポジ」ですが、これを回避するために使う方法には次のようなものがあります。
(1)間にサイズの違うカットをはさむ
(2)ディゾルブ(OL)でつなぐ
(3)サイズや位置の違うところから使う
です。
文章だと伝わりづらいので、分かりやすいように動画にまとめてみました。
ぜひご参考にしてください。
動画編集者に、とても嫌われていた同ポジを、『わざと使う』という手法もあります。
かつて岩井俊二監督が「打ち上げ花火」という映画のワンシーンで、わざとそういう編集を実施しました。
それが「面白い(実際斬新だった)」と好評を得て、ジャンプカットという名称で呼ばれました。
今では、たくさんのYouTuberも採用している手法ですが、意図のある場合以外は、あまりオススメしない編集方法でもあります。
(2)対象物の動作の途中になっていないか
違和感を感じる動画編集の2つ目の原因は、対象物の動画の途中になっている場合です。
●対象物が動いている途中
区切りが悪い状態でシーンを切り替えてしまうと、気持ちが悪いです。
その理由は、視聴者がその動画を消化し切れていないから、です。
素早い場面カットも手法としてありますが、シーンを切り替えても良いタイミングでないと、違和感を残してしまうので、注意しましょう。
ワザと使う場合もあるよね?
はい。バラエティ番組で芸人さんの逆を途中でカットしていじり、笑いに変えるという手法で使われますね!
(3)音の途中になっていないか
こちらも(2)と同じ理由ですが、意外とやってしまうことがあるNGです。
喋っている最中にカットはしないと思っていても、意外とカットしていることがあります。
ここで注意するのは『子音を切ってしまう』こと。
たとえば「クリエイター」という言葉を話しているとします。
最初の『ク』を分解すると『Ku』ですが、このうち『K』をきちんと残してあげないと、気持ち悪い動画に仕上がります。
動画に時間尺の制限があるとき、少しでも余計な部分をカットしたい、という気持ちから、やってしまうあるあるのNGです。
(2)と同じく『視聴者を置き去りにしてしまうから』ものになるので注意が必要です。
動画制作【編集編】カット点はどう決める?まとめ
クリエイターとして、カッコ良い映像を作りたい気持ちは大切です。
が、常に「動画は視聴する人のためにある」ということを大切に、今回取り上げた3点について、注意を向けてみてください。
(1)同ポジになっていないか
(2)対象物の動作の途中になっていないか
(3)音の途中になっていないか
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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