就活などの採用選考時に、自己PR動画の提出を求める企業が増えてきました。
でも、一方で就活生の側からは「どんな自己PR動画を作ったら良いのか?わからない」「撮り方が分からない」って、疑問も湧きますよね?
自己PR動画の作り方には、ポイントがあります。
そこで今回は
●クオリティの高い採用動画作りたい
●採用担当者の印象に残る自己PR動画を作りたい
というあなたのための記事です。
どうぞ最後までご高覧ください。

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
自己PR動画とは?
就活時など、自己PR動画は、応募者が自分の強みやスキルを短い時間でアピール!するために効果的な手段です。
近年、就職活動や企業の採用プロセスで広く用いられています。
① 自己PR動画の目的
② 自己PR動画の長さと内容
③ 自己PR動画で企業が見るポイント
① 自己PR動画の目的
自己PR動画の目的は、自分の強みやスキルを効果的にアピールすることです。
短時間で自分の魅力を最大限に伝える。そのためには、応募者の表現力やコミュニケーション能力が試されます。
② 自己PR動画の長さと内容
動画の長さは企業によって異なりますが、30秒から3分程度が一般的です。
短い時間の中で、簡潔かつ的確に自分の強みを伝えることが求められます。
長さによって内容の深さや具体性を調整し、ポイントを絞って話すことが大切です。
③ 自己PR動画で企業が見るポイント
企業は、自己PR動画から『応募者の要点をまとめる力』。『プレゼンテーションスキル』。さらには、企業文化にフィットするかどうかを判断します。
特に短時間での表現力や誠実さ、声や態度から感じられる意欲が評価の基準となります。
また、視覚・聴覚的な印象も重要です。
企業が見るポイントについて、次章でもう少し深掘りしてみましょう。
就活での自己PR動画|企業が見ているポイント

就活に自己PR動画を使った場合、どんなところを企業が見ているのか?ポイントは3つあります。
(1)自己PR動画とESの内容の内容が一致しているか?
(2)外見は、人柄や雰囲気をチェックするポイント
(3)企業への志望度やマッチング
一つずつ見ていきましょう。
(1)自己PR動画とESの内容一致度
最初に、就活に自己PR動画を使うなら、内容をチェック。動画と、ES(エントリシート)の内容が一致しているか?を確認しましょう。
なぜなら、担当者は、まずここをしっかりチェックしているから、です。
さらに、就活生の人柄や雰囲気など、ESでは分からない情報を動画からも見ています。
(2)外見は、人柄や雰囲気をチェックするポイント
初対面の人間にとって、情報は外見が9割。
これを読んでいる人には「当たり前」というポイントかもしれません。でも、とくに就活の自己PR動画なら外せない大切なポイントです。
そのため、念の為ですが、チェック表を用意しました。
チェックポイント | 内容 |
---|---|
服装・身だしなみ | 服装や身だしなみをチェック。 全身が映る姿見の鏡は必須アイテム。 |
服装 | 服装は、企業から指定がない限り、スーツが無難。 第一印象がなにより重要。 なので、自己PR動画の撮影前に、スーツに汚れやシワがないか注意深く確認。 |
髪型 | 顔がしっかり見えて、清潔感を感じさせるフォーマルなスタイルがおすすめ。 髪が顔にかかって隠れてしまうと、採用担当者が確認しにくく、印象も悪い。 |
話し方 | 自己PR動画での話し方は、ゆっくりはっきりを意識。 早口だと、何を言っているか聞き取り難くなりやすいから、です。 加えて、はっきりハキハキと話すことで、自信のある快活な印象に。 |
表情 | 目線は、カメラに対して、正面かやや上がおすすめ。 下を見てしまうと、暗くて元気のない印象になります。 笑顔を絶やさないのも無難ですが、やたらニヤニヤしているのもまた不自然。 明るく好感を得られるような表情が最も適しています。 |
(3)企業への志望度やマッチング

「なぜうちで働きたいんですか?」って聞かれるよね?

これは、企業側としても「採用したら長く勤めてほしい」と思っているから、です。
新卒者は、イコール即戦力ではありません。
企業の戦力になるまでには、時間やコストがかかります。もしも、すぐやめてしまうような志望動機しか持っていない人を雇ったら大変です。結果的に、育成時間とコストが、無駄になってしまうと、担当者も考えます。
とても大切な部分です。そのため、担当者も対応済み!薄っぺらい志望動機はすぐ見破られます。
逆に、心の底から湧き出るような熱い意気込みは、違います。担当者の心を動かすでしょう。それは、結果的に、大きなアドバンテージになります。就活に使う自己PR動画には、ぜひ取り入れて欲しいところです。
薄っぺらい志望動機は見破られる
自己PR動画の作り方プロセス
自己PR動画を成功させるためには、しっかりとした準備が必要です。
ここでは、原稿を作成、撮影、編集作業のポイントを解説します。
[1] 自己PRの原稿を作成
[2] 自己PR動画|効果的な撮影のコツ
[3] 自己PR動画|編集のポイント
[1] 自己PRの原稿を作成
動画を撮影する前に、まず原稿を準備しましょう。
短時間で自分の強みを効果的に伝えるためには、『PREP法』がオススメです。
最初に結論を述べます。つぎに、その根拠となる具体例を紹介します。そして、再度結論で締めくくる「結論-根拠-結論」の構成です。
P=Point—–(ポイント=要点を述べる)
R=Reason—(理由を述べる)
E=Example–(例を挙げる)
P=Point——(ポイント=結論を言う)
たとえば、こんな感じになります。
PREP法 | 文章例 |
---|---|
Point | 私の強みは、○○です。 |
Reason | なぜなら、これまで○○で、○○を多く経験してきたから、です。 |
Example | たとえば、○○ということがあったときも、○○ということで、対応してきました。 その結果、チーム全体がまとまり、○○という成果を残すことができました。 |
Point | 私は、御社に対して、○○という自分の強みをもって、貢献したいと思います。 |
要点をまとめ、無駄を省いた内容を心がけます。
[2] 自己PR動画|効果的な撮影のコツ
撮影では、明るい場所でカメラを顔の高さに設定します。さらに、背景をシンプルに保つことがポイントです。
また、姿勢を正し、自然な笑顔で話すことで視聴者に良い印象を与えられます。
音声も重要なので、クリアに聞こえる環境を選びましょう。練習を重ね、リラックスして話せるように準備することも大切です。
❶三脚(カメラの固定用)
❷照明(明るい雰囲気で印象アップ)
❸マイク(外付け)
[3] 自己PR動画|編集のポイント
編集時は、不要な部分をカットし、流れをスムーズに整えましょう。
動画が長すぎると視聴者の注意が散漫になります。そのため、指定された時間内に収めることが重要です。
テロップやBGMの挿入は、必要に応じて行います。そのことで、プロフェッショナルな印象を与えるようにしたいです。
自己PR動画の台本作り・3つのポイント

自己PR動画にも台本は、必要です。
撮影前にあらかじめ台本や原稿を作っておきましょう。なぜなら、台本がないと編集作業が大変になるから、です。
ここでは、自己PR動画の台本作りに必要な3つのポイントをご紹介します。
<1>自己PR動画の構成と配分の目安
<2>30秒/1分/3分など、時間設定ごとの文字数目安
<3>台本の上手な活用法は?
<1>自己PR動画の構成と配分の目安
自己PR動画の構成は、下記のような配分を目安にします。
自己PR動画|構成の配分
- 自己紹介=5%
- 自分の強み=10%
- 大学時代の活動(エピソード)=40%
- 強みをどのように仕事に活かせるか=40%
- 挨拶で締める=5%
学生時代に培った強みをどう仕事に関連するか?が自己PRの中心です。
<2>30秒 or 1分 or 3分など時間設定ごとの文字数目安
自己PR動画の台本の文字数の目安は下記の通りです。
台本の文字数の目安
- 15秒=60文字前後
- 30秒=150〜230字前後
- 1分=300〜400字前後
- 3分=1,000字前後
1分以下の動画なら、重要な情報だけで台本を作るようにするのがコツです。
なので、短い自己PR動画の台本は
▼短い時間の台本作成のコツ
(1)テンプレートの構成に沿って1分や3分の長さで作成する

(2)欠かせない重要な情報以外を削ぎ落としていく
という感覚で作ります。そうすることで、30秒といった短い時間の自己PR動画の台本に対応します。
<3>台本の上手な活用法は?
自己PR動画の台本は、暗記するのではなく、ガイドライン的に使うのがおすすめ。
暗記した内容をそのまま話すと、お芝居みたいで不自然だから、です。
就活生自身の言葉でないとかえってマイナスな印象になります。
時間別の自己PR動画|例文
自己PR動画の長さは、応募先の企業によって異なります。が、30秒から3分程度が一般的です。
時間の長さに応じて伝えるべき内容や深さが変わります。
30秒、1分、3分の各時間に合わせた例文をご紹介します。ここでも先に紹介したPREP方が基本です。
❶ 自己PR動画の例文|30秒の場合
❷ 自己PR動画の例文|1分の場合
❸ 自己PR動画の例文|3分の場合
❶ 自己PR動画の例文|30秒の場合
30秒の動画では、最も重要なポイントに焦点を絞ります。
30秒の自己PR動画|例文
- 私の強みはチームワークです。
- 学生時代にリーダーを務めたプロジェクトで、チーム全体をまとめ、目標達成に貢献しました。
- この経験を活かして、貴社でも成果を上げたいです。
と、シンプルかつ要点を押さえた自己PRが理想です。
❷ 自己PR動画の例文|1分の場合
1分の動画では、30秒に比べて、より強みを具体的なエピソードを補強します。
1分の自己PR動画|例文
- 私の強みはプロジェクトマネジメントです。
- 大学で○○というプロジェクトでリーダーを務め、チーム全体を調整し、目標を達成しました。
- ○○という困難な局面がありましたが、全員の意見を尊重して決断を下すことで乗り切ることができました。
- この経験は、社会人として、御社に入社したあとも生きる強みだと確信します。
たとえば、「○○を経験した」と、より深い内容を伝えられます。
❸ 自己PR動画の例文|3分の場合
3分動画なら、さらに、強みや実績を詳細に説明する時間があります。
冒頭のアピールや、結論は30秒と変わりません。が、より具体性をもって、アピールが可能になります。
3分の自己PR動画|例文
- 私の強みはプロジェクトマネジメントです。
- 大学時代に大規模なイベントを企画し、スケジュール管理やリソース配分を担当しました。
- ○○という困難な局面がありましたが、全員の意見を尊重して決断を下すことで乗り切ることができました。
- また、予算オーバーの危機をチームで協力して乗り越え、イベントを成功に導きました。
- この経験は、社会人として、御社に入社したあとも生きる強みだと確信します。
といった具合に、何を経験して、どんな成果が上がったのか?のほかに、そこから何を得て、今後どう生かせるのか?を含めると、強いアピールになります。
職種別の自己PR動画アドバイス
自己PR動画は、職種ごとにアピールするポイントが異なります。
ここでは、
【1】営業職向けの自己PRポイント
【2】技術職向けの自己PRポイント
【3】クリエイティブ職向けの自己PRポイント
の3つを例に、各職種に応じた自己PRのアプローチをご提案します。
【1】営業職向けの自己PRポイント
営業職向けの自己PRでは、コミュニケーション能力や交渉力を強調すると効果的です。
「私はお客様との信頼関係を築くことを得意としています。過去のアルバイトでは、顧客対応で常に相手のニーズに寄り添いました。結果、リピーターの増加に貢献しました。」
というアプローチが有効です。
【2】技術職向けの自己PRポイント
技術職では、専門的なスキルや問題解決力をアピールしましょう。
「私はプログラミングに強みがあります。そのため、チームで複雑なシステム開発プロジェクトに参加しました。そこでは、効率的なコード設計とバグ修正で、プロジェクトの成功に貢献しました。」
という具体例を含めると、説得力が増します。
【3】クリエイティブ職向けの自己PRポイント
クリエイティブ職では、独自の発想力や柔軟性が求められます。
「私はデザインにおいて、ユーザー体験を最優先に考えています。過去のプロジェクトで、使いやすさと美しさを兼ね備えたデザインを提案しました。結果、顧客の高評価を得ました。」
といった具体的な成功事例を伝えると良いでしょう。
ワンランク上の自己PR動画を作るポイント

最後に、他の就学生と差をつける、自己PR動画の作り方についてご紹介します。
《1》フリップや小道具を使った演出
《2》話す内容のポイントを絞る
《3》何度も練習してから本番に臨む
一つずつ、見ていきましょう。
《1》フリップや小道具を使った演出
面白い演出の自己PR動画にしたいなら、フリップや小道具を使うのがおすすめです。。
フリップには、名前、大学名や学部学科。さらに、自分の強みなど自己PR動画で話す重要な情報を書きます。そして、撮影の際に話しながらフリップをめくっていきます。その時点で、視覚的な情報の追加により分かりやすい自己PR動画ができます。
もし可能なら、スマホ用動画編集アプリでテロップを入れると、伝える力がUPします。
加えて、部活やゼミなど、大学時代に使っていた道具を持った自己PR動画も分かりやすくて好印象です。
《2》話す内容のポイントを絞る
必要以上に内容を盛り込みすぎてはいけません。
なぜなら、かえって分かりにくくなるから、です。結果的に、何が強みか?どのような人物か?が伝わらず、散漫な印象しか残せなくなってしまいます。
そこで、話す内容のポイントを絞ります。「私は〇〇です」のように、一言で言い表せるようなシンプルな内容を目指しましょう。
簡潔にすることで、かえって採用担当者の印象に残りやすくなります。
《3》何度も練習してから本番に臨む
台本を作って終わりにするのではなく、撮影前にリハーサルを重ねて微調整しましょう。
ストップウォッチを使って、時間を測りながら練習を重ねます。
時間配分通りに収まらなくても、編集でなんとかなります。が、できるだけNGのない撮影の方が、後が楽だし、内容もまとまります。
自己PR動画の成功法!まとめ

自己PR動画の作り方についてご紹介しました。
近年、採用活動の効率化のため、自己PR動画を導入する企業が増えています。
自己PR動画は、ESといった書類の情報を補足します。さらに、面接前に就活生の人柄を確認できる機会です。ESに自信がない。または、地方在住といった就活生には、面接前にアピールできる大きなチャンスです。
自己PR動画の撮影は、WEB面接のような気持ちで、臨むことをおすすめします。
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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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