営業資料は、会社概要やサービス内容をきれいにまとめて作成すればOK!と考えていませんか?
もちろん、情報を分かりやすく整理することは大切です。でも、営業資料を作る本当の目的は、商談や問い合わせにつなげることです。
そのため、営業資料の作成時には、何を載せるか?に加えて、どの順番で見せるか?も考える必要があります。
そこで、今回の記事では、営業資料を作成時の
この記事で分かること
- 基本構成
- 作成手順
- 失敗しやすいポイント
- 公開前に確認したいチェック項目
をお伝えします。ぜひ参考にして下さい。

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
1. 営業資料は「説明する資料」ではなく「商談を前に進める資料」
営業資料は、会社やサービスの説明資料ではありません。
クライアントに対して、今後の商談を進めるための資料です。
そのため、サービスの特徴や実績を並べるだけでは不十分。読み手に「この会社に相談すれば解決できそうだ」と感じてもらう必要があります。
そこで、最初のこの章では、
- 営業資料の目的は、商品説明だけではない
- 読まれる場面によって必要な情報は変わる
- 営業資料と会社案内・提案書の違いを整理する
について、お伝えします。
①営業資料の目的は、商品説明だけではない
営業資料は、商品やサービスの内容を説明することで、満足してはいけません。
なぜなら、その先にある、読み手の課題をどう解決していくのか?自社がどう役立つのかを?伝えないといけないから、です。商品説明だけが続く資料は、読み手にとって、苦痛なだけ、です。「自社に関係がある話なのか?」を、まずはわかってもらう必要があります。
そこで、サービスの機能を紹介する前に、
- このような課題はありませんか?
- このような状態になると機会損失が起きます
と示しましょう。
この視点を持たせるだけで、資料全体の意味が変わります。
②読まれる場面によって必要な情報は変わる
さらに、営業資料は、読まれる場面によっても必要な情報が変わります。
たとえば、商談前のメールで送る資料なら、営業担当者が説明しなくても概要が伝わる必要があります。また、商談中に使う資料なら、話の流れに沿って説明しやすい構成が求められます。商談後に社内共有される資料なら、決裁者が見ても判断できる情報が必要です。
| 使う場面 | 重視したいこと | 必要な情報 |
|---|---|---|
| 商談前 | 短時間で興味を持ってもらう | 課題、サービス概要、導入メリット |
| 商談中 | 説明の流れを作る | 課題整理、解決策、実績、料金、導入手順 |
| 商談後 | 社内共有・比較検討に使ってもらう | 判断材料、費用感、事例、よくある質問 |
同じ営業資料でも、使う場面が違えば、入れるべき情報や詳しさは変わります。
③営業資料と会社案内・提案書の違いを整理する
くわえて、会社案内や提案書との違いも整理しておきましょう。
会社案内は、会社の概要を伝える資料です。また、提案書は、特定の相手に対して課題や解決策、費用、スケジュールを具体的に示す資料です。その一方で、営業資料は、商品やサービスの価値を伝えて、商談や問い合わせにつなげるのが目的です。
この違いが曖昧だと、会社紹介が長すぎたり、読み手が『?』となってしまいます。
| 資料の種類 | 主な目的 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 会社案内 | 会社の信頼感を伝える | 会社概要、沿革、理念、事業内容、実績 |
| 営業資料 | 商品・サービスの価値を伝える | 課題、サービス内容、特徴、事例、料金、導入の流れ |
| 提案書 | 個別案件を受注につなげる | 相手の課題、提案内容、効果、費用、スケジュール |
営業資料は、会社案内と提案書の中間にある資料です。
会社の信頼感を伝えながら、具体的な商談につなげる役割があります。
2. 営業資料に入れるべき基本構成
つぎに、情報を入れる順番も重要です。
読み手がまだ課題を十分に意識していない段階で、いきなりサービス説明をしても、内容が伝わらないから、です。
そこで、
- 表紙・導入で誰向けの資料かを明確にする
- 課題提示で読み手に自分ごと化してもらう
- サービス内容は機能ではなく解決策として見せる
- 実績・事例・料金・流れで判断材料をそろえる
を意識して構成を考えていきましょう。
一つずつ見ていきましょう。
①表紙・導入で誰向けの資料かを明確にする
まず、営業資料の表紙や導入は、誰に向けた資料なのか?明確にします。
資料を開いた瞬間「自社に関係がある資料か?」を判断されてしまいます。なので、たとえば
表紙・導入の例
- 中小企業向け営業資料作成サービス
- 医療機関向け動画制作のご案内
- 採用活動を強化したい企業向け会社紹介動画
などのように、対象と目的が分かる言葉を入れましょう。
導入部は、サービスの内容より先に、読み手の課題や状況を短く示すと効果的です。
②課題提示で読み手に自分ごと化してもらう
つぎに、営業用の資料として、課題を早い段階で提示しないといけません。
前述した通り、読み手は、サービスの特徴を知りたいのではありません。自社の課題が解決できるのか?を知りたいのです。なので、サービス説明より前に、読み手の悩みや、放置すると起きる問題を整理して記載します。
課題の提示例
- 商談で説明しても伝わりにくい
- 担当者によって説明内容がばらつく
- 資料を送っても返信が来ない
など、です。
このように、課題提示があれば、「これは自社にも当てはまる」と、読み手も感じやすいです。
③サービス内容は機能ではなく解決策として見せる
さらに、サービス内容の説明は、機能ではなく、解決策として見せます。
たとえば、「デザイン制作」「原稿作成」「図解作成」「PowerPoint納品」と並べるだけでは、読み手にとっての価値が伝わりにくくなります。
それよりも、「商談で説明しやすい構成に整理する」「複雑なサービスを図解で分かりやすくする」「社内共有しやすい資料にする」と説明した方が、導入後の変化が伝わります。
NG例
- デザイン制作
- 原稿作成
- PowerPoint納品
と並べただけの営業資料
GOOD例
- 商談で説明しやすい構成に整理する
- 複雑なサービスを図解で分かりやすくする
- 社内共有しやすい資料にする
と、導入後のイメージを伝える
機能や仕様は、その後の補足情報として整理すると分かりやすくなります。
④実績・事例・料金・流れで判断材料をそろえる
くわえて、営業資料には、読み手が検討しやすくなる判断材料を入れます。
サービスの魅力だけでは、問い合わせや商談には進みにくいです。なぜなら、読み手は、実績はあるのか?どのくらい費用がかかるのか?依頼後はどのように進むのか?を知りたいからです。
そこで、営業資料には、判断材料として、次の項目を追記します。
| 項目 | 役割 | 入れる内容 |
|---|---|---|
| 実績 | 信頼感を高める | 取引先、制作実績、対応業種、導入件数 |
| 事例 | 利用後のイメージを伝える | 課題、対応内容、成果、制作物の例 |
| 料金 | 検討のしやすさを高める | 料金目安、プラン、見積もり条件 |
| 導入の流れ | 依頼後の不安を減らす | 問い合わせ、ヒアリング、制作、確認、納品 |
| よくある質問 | 迷いや不安を減らす | 納期、修正回数、対応範囲、納品形式 |
判断材料がそろっている営業資料は、商談後の社内共有にも使いやすい、です。
3. 営業資料を作成するときの手順
営業資料の作成は、いきなりPowerPointなどを開いて作るのはNGです。
構成が曖昧なままデザインに入ると、結果として伝わりにくい資料になりやすいから、です。
かならず、読み手、使用場面、情報の優先順位など、ページ構成を決めてから、見た目を整えていきましょう。
この章では、営業資料の具体的な作成手順についてご紹介します。
- 誰に使う資料かを決める
- 商談前・商談中・商談後のどこで使うかを決める
- 伝える情報を整理し、優先順位をつける
- 構成を作ってからデザインに入る
一つずつ、見ていきましょう。
①誰に使う資料かを決める
最初に決めるべきことは、誰に使う資料か?です。
同じサービスであっても、相手が、経営者か?現場責任者なのか?広報担当者なのか?採用担当者なのか?で、知りたい情報が違います。もし、相手が経営者なら、一番に気にするのは、費用対効果や信頼性ですよね?また、相手が現場担当者なら、知りたい情報は、具体的な進め方や作業負担かもしれません。
なので、営業資料作成では、「誰の、どの悩みに答える資料か?」を、一文で言える状態にしてから作り始める必要があります。
②商談前・商談中・商談後のどこで使うかを決める
次に、営業資料をどの場面で使うのかを決めます。
たとえば、初回接点用の資料なら、短く分かりやすくまとめます。一方で、商談後に渡す資料なら、料金、事例、FAQ、導入の流れなど、判断材料を多めに入れると使いやすくなります。
タイミングによって要点がきまる
- 商談前=営業担当者が説明しなくても要点が伝わること
- 商談中=話す順番に合わせた構成が大切
- 商談後=社内共有や比較検討に使いやすい情報が必須
使う場面を決めることで、資料の長さや情報量を決めやすくなります。
③伝える情報を整理し、優先順位をつける
営業資料の情報は、整理して優先順位をつけましょう。
会社概要、サービス内容、実績、料金、事例、制作の流れ、FAQなど、入れたい情報は多くなりがちです。しかし、すべてを同じ重さで載せると、何が重要なのか分かりにくくなります。
なので「最初に伝えるべきこと」「詳しく知りたい人に見せること」「補足として後半に入れること」に分けて整理します。
| 優先度 | 情報の種類 | 配置の考え方 |
|---|---|---|
| 高 | 課題、サービスの価値、導入メリット | 前半に配置する |
| 中 | 特徴、事例、実績、料金目安 | 中盤で判断材料として示す |
| 補足 | 会社概要、詳細仕様、FAQ、納品形式 | 後半や別紙で整理する |
営業資料では、情報を削ることも大切です。
目的に合わない情報は、別資料やWebページに分けて提供しましょう。
④構成を作ってからデザインに入る
構成が決まったら、いよいよデザインに入ります。
まずは、各ページの役割を決めましょう。
- 表紙
- 課題提示
- サービス概要
- 特徴
- 事例
- 料金
- 導入の流れ
- 問い合わせ先
構成が整理されていると、レイアウトや図解も作りやすくなり、結果として伝わりやすい営業資料になります。
4. 営業資料作成で失敗しやすいポイント
営業資料は、情報を入れれば、それだけ良い資料になるわけではありません。
むしろ、伝えたいことが多すぎると、読み手にとって分かりにくい資料になります。
- 会社紹介から始まり、相手の課題に入るのが遅い
- 情報を詰め込みすぎて、何を伝えたいか分からない
- サービスの特徴ばかりで、導入後の変化が見えない
- 営業担当者が説明しないと伝わらない資料になっている
- 営業資料を改善するためのチェック表
①会社紹介から始まり、相手の課題に入るのが遅い
営業資料でよくある失敗は、会社紹介が長くなりすぎること、です。
会社の歴史、理念、代表挨拶、事業内容などを最初に詳しく載せるのは、やめましょう。読み手が知りたい内容にたどり着くまで時間がかかり過ぎるから、です。
もちろん、会社の信頼感を伝えることは大切です。しかし、営業資料では、最初に読み手の課題や関心に触れる方が効果的です。
②情報を詰め込みすぎて、何を伝えたいか分からない
営業資料では、情報の詰め込みすぎにも注意が必要です。
サービスの特徴、実績、料金、事例、会社情報、FAQなどをすべて詳しく載せると、ページ数が増え、読み手の負担が大きくなります。また、1ページの中に情報が多すぎると、重要な内容が埋もれてしまいます。
営業資料で大切なのは、すべてを説明することではありません。相手が次の行動を判断できるように、必要な情報を整理して見せることです。
③サービスの特徴ばかりで、導入後の変化が見えない
サービスの特徴ばかりを並べると、導入後の変化が伝わりにくくなります。
たとえば、「動画制作に対応」「デザイン制作に対応」「SEO記事制作に対応」と書くだけでは、読み手は何が良くなるのかをイメージしにくいです。
一方で、「営業資料と動画を組み合わせて、商談前の理解を深める」「SEO記事で問い合わせ前の信頼形成につなげる」「会社案内を見直して、採用や営業で使いやすくする」と書けば、導入後の変化が分かりやすくなります。
④営業担当者が説明しないと伝わらない資料になっている
営業担当者が説明しないと伝わらない資料は、商談後の社内共有できません。
商談中は、営業担当者が補足できるため、多少分かりにくい資料でも話は進むかもしれません。しかし、商談後に相手先の社内で共有されるとき、営業担当者はその場にいません。資料しか見ない決裁者が、サービス内容、費用感、導入メリットを理解できなければ、検討が止まります。
⑤営業資料を改善するためのチェック表
営業資料を作成したら、公開前や商談前に内容を確認しましょう。
特に確認したいのは、資料の目的、読み手、構成、判断材料、社内共有のしやすさです。
公開前・商談前に確認したいポイントをまとめてみました。
最終チェック表
| 確認項目 | チェックする内容 | 見直したい状態 |
|---|---|---|
| 目的 | 資料の目的が明確になっているか | 会社紹介なのか、サービス紹介なのか、提案書なのか曖昧 |
| 読み手 | 誰に向けた資料かが分かるか | 対象が広すぎて、誰にも刺さらない内容になっている |
| 導入 | 最初に読み手の課題や関心に触れているか | 会社紹介から始まり、読み手の悩みに入るのが遅い |
| 構成 | 課題、解決策、判断材料の順に整理されているか | 情報が並んでいるだけで、話の流れが分かりにくい |
| サービス説明 | 特徴だけでなく、導入後の変化が伝わるか | 機能や対応範囲の説明だけで終わっている |
| 実績・事例 | 信頼できる判断材料が入っているか | 実績や事例がなく、依頼後のイメージが湧きにくい |
| 料金 | 費用感や見積もり条件が分かるか | 料金の目安がなく、検討しにくい |
| 導入の流れ | 問い合わせ後の進め方が分かるか | 依頼後に何が起きるのか分からない |
| 社内共有 | 資料だけを見ても要点が伝わるか | 営業担当者の説明がないと理解できない |
| 次の行動 | 問い合わせや相談につながる案内があるか | 読み終えた後に何をすればよいか分からない |
この表で多く当てはまる場合、営業資料の構成を見直す必要があります。
6. 営業資料の作成方法|まとめ
営業資料の作成は、商談を前に進める資料になっているか?を意識することが大切です。
そのためには、会社のサービスを説明するだけではなく、
まとめ
- 誰に向けた資料か?
- どの場面で使うのか?
- 読み手は何を判断したいのか?
- 課題、解決策、判断材料の順番になっているか?
を整理する必要があります。
また、商談後に社内共有されることも考えて、資料だけを見ても要点が伝わる状態にしておくことが重要です。
ワイラボでは、営業資料の構成整理、原稿作成、デザイン、図解、動画やWebとの連携まで含めて、商談につながる資料づくりをお手伝いしています。
>> ホームページから問い合わせが来ない理由|改善点を徹底解説!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!






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